論考

本日の査収案件1(満蒙開拓史)

昨日書いたとおり「満蒙開拓青少年義勇軍」の闇は深すぎたw 陳野守正氏の著作「教科書に書かれない戦争」シリーズのPart6がやべえ 教師が追い込みかけたこと以上に「開拓地での所業が内務班以上の闇」だったというきっつい話。「岐阜県満洲開拓史」もたいが…

満蒙開拓青少年義勇軍の闇が深すぎて泣ける

こちらに先日の進撃作戦についてまとめたついでに、慰霊塔に関連して「満蒙開拓青少年義勇軍」について調べてたらこんなの (白取道博「満蒙開拓青少年義勇軍」の変容(1938〜1941年):「郷土部隊編成」導入の意義、北海道大學教育學部紀要 1990/2) が出てき…

名岐進撃作戦 (日中貿易史篇)

久々にこちらの続き。前から気になっていたことがあり、実地調査を行いたいとはかねがね考えていた。夜行バスで名古屋に着いてから、少し別の場所に足を伸ばし、それからバスに乗り換えて長良橋に向かう。岐阜公園の北側にはこのような中国式庭園があり、杭…

満蒙開拓青少年義勇軍に関する追記

http://book.geocities.jp/gifurekisi/rekisi/no29.htm http://www.geocities.jp/bane2161/manmoukaitakuseisyounengiyuugun.htm http://www.bungeisya.co.jp/vivo/backnumber/2013/10/201335.html なんと第5回(1942)は護国神社のほうにあったのか。ただしそ…

それは「サブカル」ですらない (2)

http://d.hatena.ne.jp/SY1698/20131222 のつづき。 「内輪に籠る姿勢」というのは、文化系だろうと体育会系だろうと関係ない。その「快いまでの掻痒感」は、気付かないうちに組織を侵食する。あの界隈を見ると大学時代の部活を想起させるものがあり、やはり…

「女子大歓迎」(誰がやるねんこんな題材)

自分の好きジャンルに女性が進出してきた時の、男性の過剰な拒否反応って何なんだろうな。やっぱり自分の好きなものが「女子供が見るもの」に括られることに潜在的な嫌悪感があって、所詮女性蔑視に根差してるってことだよな。2014-11-25 22:13:32 via Twitt…

すさぶる「創作魂」

「てつ」なこともたいがい書き尽くした感があり、例の第二弾も書こうと考えたがさすがに題材が微妙なので暫停*1、ひっそりと日中貿易史を書こうと思ったがこれも上海宝山で手詰まり、そうなると前に書きかけて放置した創作でも久々に書き付けてみるかと思い …

「少女歌劇と満洲」延長線の「大連の五月祭」

(『満州日報』1930.05.17) 「少女歌劇と満洲 松竹歌劇団と満洲」の延長線上にある (丁度満洲公演時期に「五月祭」が開催されたから) 本調査だが、やっと草稿をまとめることができた。要は欧州の「五月祭」を換骨奪胎した「体育祭」。資料調査は終わり、下地…

「友好商社」をやらないか(4)

http://d.hatena.ne.jp/SY1698/20140815 の続き。 二ヶ月ぶりに取り組む「日中貿易史」。今まで叩き込んだ事実関係を基に少し書き進めてみたが、二頁も持たずに暫停w ただし今気づいたのだが、とある会社の設立年は上海宝山計画が具現化する前だったことを…

NDLでの資料調査 (リール回し)

今回の主体は書籍閲覧ではなく、いつもやっててつらくなる「マイクロフィッシュのリール回し」という作業。「五月祭」関連の記事を探して三本回し、さらに銚子電気鉄道減資公告関連で一本。今回の成果としては「五月祭」は第11回(1939年)まで開催が確認でき…

「葦」が当面最後になりましょうか

なにしろ公私ともにそういう状況なのと、ひとまず満足行く内容と装丁となったこともあって、まずは「錦州の葦パルプ」をいかに販売していくかということを考える必要がありまして。前回同様のパターンで委託することを考えてはおりますが、「海外鉄」は「国…

「日満港湾史」の謎ひとつ。羅津港開港式典

今更ながらで恐縮だが。 「機帆船」の話に踏み込むようになったのは、ひとつは「満州港湾整備史」をまとめる段階で、東洋埠頭社史を紐解く必要がでたため (大連甘井子埠頭建設所長、羅津港建設所長を歴任した桑原利英は満鉄から日満倉庫へ転じている)、あと…

「機帆船」徴用の暗黒史とは。

http://www.47news.jp/47topics/e/258477.php 皇后陛下 宮内記者会の質問に回答記事より抜粋 まだ若い東宮妃であった頃、当時の東宮大夫から、著者が私にも目を通して欲しいと送って来られたという一冊の本を見せられました。長くシベリアに抑留されていた人…

「島秀雄記念著作賞」を狙うならw

http://wind.ap.teacup.com/ottotto/3178.html もはや輸出車輌で対抗するなど無意味だ やはりここは みんな大好き「磐梯急行電鉄」 しかありえんwww いや題材がダイ・ハードすぎるやろと。廃線跡を巡るのはすでに開発され尽くした分野なので、ここはやは…

「入門書」はなかなかむつかしい

前述した「東方粉食劇」の存在があって、過去に斯様なものも作ったのだが「入門書」という体裁を取ろうとすると、どこまでとっかかりをつかんでもらえるかというつくりになかなか頭を抱える。「中国貨車入門」を作ったときは、貨車の種類や技術的な側面をば…

「暫停」案件をいかに動かすか

「馬鹿」δ( ゚д゚) は死んでも治らないと申しますが 昨日は調子に乗って、来年にでも出せればなあという創作短編の草稿なんぞつくっていたわけですが、なにしろあっち向いてこっち向いてといったような同時並行にいくつもの取り組みをするものだから「暫停」状…

「百貨店」と「歌劇」の関係

そういえば去年「松竹歌劇団と満洲」について調べる前に、少女歌劇史の梗概を調べていたのだが、宝塚と松竹を除くと「少女歌劇」は施設の客寄せとして作られた事が多くて、たとえば「白木屋」とか「だるまや」などはその好例といえよう。 http://mitsukoshi.…

及ばずながら目指したもの

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1312/25/news003.html 「中国貨車論叢」が唐沢俊一検証blogの手法に影響されたことはどこかで書いたかもしれないが、「中国貨車入門」と「鉄道会社と財務諸表」は「東方粉飾劇」の手法に影響された側面がある。影響され…

磐梯急行電鉄副社長のその後

http://d.hatena.ne.jp/SY1698/20140821 のつづき。 磐梯急行電鉄の副社長であった住谷甲子郎に関する追加情報。 第65回国会交通安全対策特別委員会第10号 (1971.05.21) でこんな記述があった。 http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/065/0680/065052106…

闇雲に走り、そして動く(動かす)

今月は公私ともにそんなことが続いた。多忙さにかまけて何も見ないというわけではなく、むしろ時間に若干余裕があるからこそ、懸案事項をいかに片付けるかということに注力すると、そういう面倒なことをなんで手がけるんだろうという気にもなる。実際、それ…

「五月祭」の最期はいつか

有報のリールを回すのはだいぶ慣れたが、新聞のリールを回すのは非常につらい。今日は「満州日報」「満洲日日新聞」のリールを都合9本回してきたのだが、年を追って時局的な紙面が増えてくるのを見るとなかなかくるものがある。とりあえず「五月祭」は1929/5…

磐梯急行電鉄のあかん有報や

今日はリールを何本回したんだろうか。都合10本回したことになるのだが、その中でも一番の成果は「磐梯急行電鉄」の有報を閲覧したことであった。何しろこんな損益とかあり得んという話で、特に社名変更前(日本硫黄観光鉄道)時代から不適正意見のついた財務…

「友好商社」をやらないか(3)

http://d.hatena.ne.jp/SY1698/20130606 http://d.hatena.ne.jp/SY1698/20130611 の続き。 一年以上更新が止まっていたのは、更に調べてみたもののある一定線で止まっていたのだが、今回はこんなものが出てきたのが大きい。これである程度略歴が見えてきたと…

「満鉄協和会館」は今なお現存

http://d.hatena.ne.jp/SY1698/20130616 の補遺。 1934年に松竹大阪楽劇団(現OSK日本歌劇団)が満州で公演を行ったのがここ「協和会館」(現鉄路文化宮)である。旧満鉄本社(現大連客運段)のすぐ近くにあるのだが、その存在は意外に知られていない。蒸機のミニ…

はたしてこれは「史跡」なのか

一昨日言及したこの場所はかつて神明高女が存在した場所なのだが、ずいぶん豪壮な建物だと思って帰宅後資料を眺めてみたらここまで巨大な建物ではないことが判明し、訪問した場所を間違えたかと焦ったが、そんなことはなくてやっぱり近年建て替えられたとい…

頭にあることを吐き出す作業(懸案事項)

ちょっと頭にあることを別の原稿に (いつ使うかわからんが) 吐き出してみたが、もう四頁分が吐き出せたというのは、どう考えてもおかしいし、なおかつヤバイw さらに吐き出し続けていくとどれだけの分量になるのかわからないのだが。とりあえず「日中貿易」…

本年の研究会活動は押さえ気味に

昨年まであのペースでようやれたものだと思うが、今年になってから急激に家庭に重心を置かざるを得なくなり、必然的に本業外の比重を下げざるを得なかった。それは今なお変わらず、下手すれば研究会のほうは次号以後の原稿とか書く余裕もないのではないかと…

大連港初代「カーダンパー」解体時期

[『満州日報』1934.05.15] 大連港といえば石炭荷役用の「カーダンパー」があることで有名だった。初代カーダンパーは露西亜町埠頭にあり、二代目が甘井子石炭埠頭のものでこちらは近年まで現役であった*1。たまたま満州日報をめくっていたら、当該記事を発見…

「観念的な題目は捨ててしまえ」

http://president.jp/articles/-/7181?page=3 「シナリオ骨法十箇条」のその十の「オダイモク」のところでも、実際にドラマを書き進めるうちに湧き上がってくるテーマと、最初に決めたテーマに差異が生じたら、そのときは最初に考えた観念的なテーマを捨てよ…

「心の奥底に沈んでいる黒い錘り」

映画はやくざなり作者: 笠原和夫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/06/01メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (20件) を見るhttp://president.jp/articles/-/7180 http://president.jp/articles/-/7181 ぼくの「心の奥底に沈んでいる黒い…