論考

「いいこ」でいるのはだれのため

「いいこ」であることは、いったい誰が決めるのか? 自称「いいこ」なんて聞いたことがない。しょせん、他人の評価だろう。自分の信じる「いいこ」である道を歩んだ所で、それを評価するのは他人だ。では何をもって評価するのか? 勉強、あるいは仕事の内容…

「いいこ」でいる必要性なんてないんだ

http://ameblo.jp/nishida-ai/entry-12075938468.html (いいこになりたかったね) http://ameblo.jp/nishida-ai/entry-12076197982.html (時空旅行を夢見てる) 西田藍さんのblogを読んでふと思ったこと。「いいこ」でいることはつらい。子供の頃はおそらく「…

何が悩みかわかんないんです (><;)

医 師 国 家 試 験 で 問 わ れ た 対 処 法 URL2015-09-15 01:35:26 via Twitter Web Client一応この正答は「e. 今の生活について悩みがないか話し合う」なのだが、そもそも自分自身がそういう行動を取らせる悩みというのは、水面下に抑圧された潜在意識が…

極北の世界にようこそ

本業の手法を趣味にぶち込むことばかりやっているので、調子に乗り出すと一般人に理解できないようなことばかり書き付けてしまうのだが、それでも貴重な情報が入ってくることもあるので、あながち馬鹿にはできない。もはやある種のジャンルは自分しか調べて…

「本業の手法」を「趣味にぶち込む」と

「薄い本」すら尋常ではない内容となりますw いや一事が万事「自分が読みたいことが雑誌媒体に過去に書かれなかったから」それを自分で作るという発想の末なのだが「筆者解題」を行わなければ一般人にはわかってもらえないものだなと、ふと思った。いくら本…

NDLにない書籍がある ぐぬぬ

http://iss.ndl.go.jp/ まさか「貨物時刻表」も近刊しかないばかりか「トワイライトゾーンMANUAL」のほとんどがNDLに納本されてないという始末。仕方がないので公共図書館蔵書を探すが、埼玉県立浦和図書館は閉鎖移転により閲覧が面倒 (1989-1991はある)、あ…

さすがに六つもネタ出しするのはきつい

二つ来てたのでまず一つ目「江南の蒸機とその後」上海江蘇浙江にいた蒸機路線のその後を追いかける 産業構造の変化によりDL化どころか廃線になった路線が多いのも特徴的 #ふぁぼ来た数だけちょっと作りたい同人誌のタイトルとあらすじを書く2015-09-01 15:21…

「てつ」から転じて「歴史研究」沼へ

書くものが「てつ」の分野から離れて行くことが多いので (今夏に合同誌に寄せたものが「内地修学旅行」の話だし) よほど「満洲」へ興味があるのですねと言われることがあったので、そのあたりの流れを書いてみたりする。前にも書いたような気もするけど。 (2…

箱根ホテルと幻の「康徳帝ご宿泊」改装

ふと思いついてこういうものを放流してみる (2013/09 箱根ホテルにて) 箱根ホテルの年表に「1935年 (昭和10年) 満州国皇帝のご来館に備え、玄関を大改造」という表記があるのだが、ちょっと史料を紐解けば、康徳帝来日時に使ったホテルは奈良ホテルだけで、…

特殊なキーワードをぶち込むと

ネットにすら真実がない例 若松車輌の最期、寿都鉄道の踏み倒し会計、松竹楽劇部満洲公演とかすべて自分が調べる過程でネットに放流したやつばかりやないかい2015-08-28 07:32:03 via Twitter for iPhone 誰も作らないたぐいの特殊な同人誌ばかり作っている…

子供だから「無邪気」なのは仕方がない

無邪気に騒ぎまくる子供を見て、自分はあの年齢から無邪気な時を過ごせていたのだろうかと思い返すのだが、あまりにもそういう瞬間が少なかったことを思い返して愕然となる。そう、子供の頃の数少ない忘却寸前の記憶はいくつかあるのだが、天真爛漫な気分で…

異性を描く場合の表現抑制

横田濱夫「はみ出し銀行マンの恋愛日記」で主人公が女性と夜の城ヶ島に忍び込むという場面に影響されてむかし一人で城ヶ島公園に忍び込んだこともあったが、あと宮脇俊三「殺意の風景」で不倫関係にある女性を殺そうとしながらその体の線が出る服装に目のや…

男性作家の書く女性

渡辺淳一の「失楽園」「愛の流刑地」へのツッコミどころをあげたらキリはないが、三島由紀夫「音楽」もかなり女性の描き方は読んでいてつらいものがある。むしろ、大正時代を描いた作品であるにもかかわらず幸田文「きもの」の三姉妹の造形が今尚時代性を失…

創作における人物造形

創作における人物造形というのが一番難しい。 自分という枠を抜けることが難しいのはいうまでもないが、あえてそこから抜けるには人物観察や今迄の人生で接点を持った人間をいかに織り込むかが鍵になるし、またそこまでに調べてきた、読んできたことを織り込…

「CHINCOM」と「中国向輸出可能品目」

Google先生、対中輸出統制委員会ぐらいまともに表示してくれ URL2015-06-15 10:17:30 via Twitter Web Client日中貿易史研究でも手がけないと聞きなれない「CHINCOM」という名前だが、この存在時期をきちんと把握できていなかった。言い訳めいて恐縮だが「中…

共産圏向け「軸受製造設備」に「鉄道車輌輸出」

http://d.hatena.ne.jp/SY1698/20121107 http://d.hatena.ne.jp/SY1698/20130820 の続編的な内容。まず軸受。1960年代の時点で欧米相手に貿易摩擦問題を引き起こしていたので、軸受そのものを輸出するよりは、軸受製造設備一式を輸出したほうが一件ものプロ…

どっちに参加すべきか悩む

http://bunfree.net/ ← 文学フリマ http://www.blue-st.net/tetsu/ ← 名物!てつっこ友の会 同じ日程にぶち当たりw 一昨年は第17回文学フリマに「中国貨車入門」を引っ提げて乗り込むという気の触れた所業を成し遂げ、今までの経験からは主戦場である「てつ…

「苦しみ」とは家族を持つことか、それとも人生そのものか

この四年間、公私共に「七転八倒」という状況ばかり続いてきて、そのために自分は手持ちの趣味を少しずつ落とさなければならなくなった。幸い、子供ができる前にやってきたことが色々ありすぎたので、今となってはそれが何かをするにあたっての糧となってい…

「成婚率」を見るか「死亡率」を見るか

『大和撫子 創立二十五周年記念誌』p.30 満洲美会(1940) 卒業生とその成婚率を示したのが表下部で、表左上はその在住分布状況。関東州・満洲在住が多いのはわかるとして、問題は「死亡 8.5%(295)」という比率である。病没等の割合も高いとはいえ、毎年5〜10…

まずは表紙から作ろう

ここ数年手がけながらも手詰まりのひどかった「日中貿易史」だが、そもそも自分の土俵で取り組んでいなかったような気がしたので、原点に立ち返り「鉄道車両と日中貿易史」という形で絞り込んだほうがよいのではないかと考えた。ジャーナリストでもないのに…

さっぱり書く内容が思い浮かびません

満研広報誌第6号にはこれを基に書くつもりではおり、前に書いた下書きから断片を探しだしてはいるものの、方向性が固まらない (どういう流れにするか見えない) という状況である。資料はあるもののその問題意識が一点突破できない。総花的に手がけると死ぬの…

史上最低のまとめ「女工哀史『里芋』の話」

http://togetter.com/li/819558 ← まとめ こちらの続編。二年も三年も前からこんなネタばかりつぶやいているばかりか、クソリプと下ネタてんこ盛りで歴史に残る作品を汚す試みw いや全体の流れを見ると決して意識の低い内容ではないんですが、その言及の仕…

「女性王国」の原型たる「女工王国」

しかしながら女工王国の紡績にとっては、実にこの一小部分のストライキさえなかなかおそろしいものであって、以上の引例中ほとんど女工の敗けを知らない位だ。(細井和喜蔵「女工哀史」岩波文庫1980年版 p.365) 女性を中心とした争議は「女工哀史」が発刊され…

「恋愛観」どころじゃねえ「里芋」の話

女工哀史 (岩波文庫 青 135-1)作者: 細井和喜蔵出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1980/07/16メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 19回この商品を含むブログ (16件) を見る戦前文化史を考える上で「女工哀史」を久々に読んでみようと、近場の図書館で借りてみ…

紀要といえども「NDL」査収案件なので

http://imnstir.blogspot.jp/2011/12/blog-post_30.html 下手なものを書くと、マニアックな題材を求めている人間にマーキングされますんで気をつけましょうw ちなみにこないだはこれを眺めたのだが、印象が薄くてどんなことが書いてあったか忘れてしまいか…

「効用逓減の法則」に逝ってしまうとものが書けない

「中国貨車」を掘り出したうちは勢いで書けたのだがそれも第三弾になると「出がらし」「干し直し」という域に近づき、「満洲港湾史」も同様に桑原利英氏の来歴を追っていって「柏原兵太郎文書」に行き着いてしまうと「羅津港」のあたりで見事に動かない。「O…

国会図書館は万能ではありませんw

『この本は、全国の図書館に計50冊、民間で100冊、計150冊はある』のか、『この本は、国会図書館に1冊あるほかは、静岡県図書館に1冊あるだけ。日本全国でも2冊しかない』というのとでは、アーカイブ保管への危機度が違って来る。その辺を可視化…

「満蒙開拓青少年義勇軍」の暗部とは

教科書に書かれなかった戦争Part6 「満州開拓義勇軍」の子どもたち 先生忘れないで!作者: 陳野守正出版社/メーカー: 梨の木舎発売日: 1988/07メディア: 単行本購入: 1人 この商品を含むブログを見る「僕は八路軍の少年兵だった」で山口盈文氏が現地の内務班…

「岐阜県満洲開拓史」に名前はなかった

今まで何度か調べてみたのだが「岐阜県満洲開拓史」に名前がなかったことは何を意味するのだろうか。同書は「満蒙開拓移民事業」に関わった移民家族名・出身地のすべてを掲載している。調査対象者の苗字は県内一部地域に集中する特徴的なものであるが、一切…

本日の査収案件3(22日間の修学旅行)

神明高女創立80年記念誌(1995)は前に見ていたのだが、これはその10年前(1984)に刊行された70年記念誌。これで目を引いたのが「修学旅行日程表」(p.180-181)。これは1937年のものだが、宮島・神戸・大阪・奈良・吉野・伊勢・鎌倉・東京・日光・京都・岡山・高…