景気の悪い「居酒屋」業界。

産経新聞Webより。
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110214/biz11021417490023-n1.htm

2011.2.14 17:48
帝国データバンクは14日、2010年に倒産した「居酒屋」が前年比4・1%増の201件にのぼり、過去最多だったと発表した。外食産業の倒産は前年比3・6%減の623件だったが、このうちほぼ3分の1が居酒屋だった。熾烈(しれつ)な価格競争がサラリーマンの“憩いの場”にも影響していることが改めて浮き彫りになった。
帝国データでは、居酒屋の倒産が増加しているのは、大手チェーン店との低価格競争が激化していることにくわえ、飲酒運転に対する罰則が2007年9月から強化されたことが影響していると分析している。また、34・0%増の71件だった「西洋料理店」、20・5%増の88件だった「中華料理店」も過去最多を記録した。倒産の原因は売上不振、業界不振などの「不況型」が2・4%増の521件と全体の83・6%を占め、初めて80%を超えた。
日本フードサービス協会によると、2010年の外食売上高(全店ベース)は前年比0・5%増となり、2年ぶりに前年実績を上回った。ただ、消費者の低価格志向が強まる中で、全体の客単価は2.1%減と前年(1.7%減)より落ち込み幅が広がり、デフレ傾向が強まっていることが鮮明になっている。

景気が悪くなれば(ましてや先行き不透明な中、給与も上がる保証もない)、真っ先に削られるのはこの手の「飲食代」。近年は会社の人間で連れ立って酒を飲みに行くことすらなくなり、居酒屋業界が均一料金化を打ち出したのが自らの首を締めた感がある。西洋料理店と中華料理店は、可処分所得の低下により客足自体が落ちたことが根本的な原因。客単価が高いとしても、客足自体が落ち込めば薄利多売の商売よりももっときつくなる。