中国向輸出車輌の補遺。

東急車輌製造からの輸出案件については、鉄道ファン1992/10〜11の「ある鉄道技術者の回想」が、社史よりも詳しくその背景に触れているので非常に分かりやすい。中国向け案件というと、実は泰山索道もその一連だったりする。
川崎重工業関係では、客車関係は10両を構体輸出・現地組立という記述が「兵庫工場90年史」に見られる。相手先は言うまでもなく南車四方。
日本車輌製造は、一番大きな案件が「宝山鋼鉄」関係。これは新日本製鐵が中心となったプロジェクトで、詳細はむしろ新日鐵社史を見るべきなのかもしれないが、輸送システム関係は日車が一括受注しているので、大まかな流れはこちらが詳しい。ただし、年代別の記述のため分かりづらいのと、中国石化向LPG貨車輸出については全く触れられていない。
統計資料は1995年度〜2009年度までの15年分を揃えたが、やはり電機品輸出増大の嚆矢となったのは、1997年度契約の北京地下鉄向(東洋電機/ナブコ)であったことが数値面から裏付けられた。