「天津市老地鉄線」の謎を追う。

http://d.hatena.ne.jp/SY1698/20101107/ で少し取り上げた「北京地下鉄向輸出車輌」(東急車輌製造製)について、天津にもあるのではないかと指摘されたので、少し整理してみた。
まず、統計上存在する完成品輸出輛数は「3両」のみ。これは当時の輸組報で写真付きで紹介されているから、動きようもない。ただし、天津地下鉄でも全く同じ外観の車輌が活躍していたという記事があるので、北京から天津へ転属(売却)されたのではないかと少し気になった。
http://news.enorth.com.cn/system/2005/01/12/000943439.shtml(2005年記事)
http://news.enorth.com.cn/system/2001/10/10/000162158.shtml(2001年記事)
天津地下鉄が運休したのが2001年、まさか北京地下鉄に転属したものかとも思ったが、結局は北京向けは完成品輸出、天津向けは東急車輌製造が電機品を輸出、長春客車廠で組立納品というのが正しいようだ。
(補足)
結論としてはこれでOK。東急車輌製造50年史で裏付けは取った。天津へは6両分の部品を長春客車廠へ供給し、現地で組立。1984年、北京への納入直後に「友好工場協議書」への調印が行われ、1986年に合作契約調印(契約者は天津地下鉄管理処)、1987年に納入引渡が完了している。