消えた車輌メーカー(1980年代以後)。

自分が知る限り、1980年代以後に消滅した鉄道車輌メーカーは、「若松車輌」「富士車輌」「西武所沢工場」「武庫川車両工業」「アルナ工機」「新潟重工業」「富士重工業」、バス車体で「西日本車体工業」。
1980年代の国鉄改革法案に関連し、貨車発注が完全に止まってしまったことに、1985年の円高不況が追い打ちをかけて、若松車輌が和議法を申請して倒産。数年間は川崎重工業の協力会社としてコンテナ車輌の製造などを細々と行っていたが、持ちこたえられずに2000年前後に破産し、法人格は存在しないはず。
同時期には、富士車輌が事実上貨車製造から撤退(中国向けLPG車は最末期の製造)、橋梁産機部門でも足を引っ張り2001年に会社更生法を申請し倒産。
1999年には、西武所沢工場が閉鎖。
2002年には、武庫川車両工業とアルナ工機清算路面電車部門は辛うじて残存(アルナ車両)。同時期に新潟重工業新潟鐵工所会社更生法を申請し倒産、ほぼ同時期に富士重工業鉄道車両(DC)からの撤退をしたので、IHIがそれを継承。
2010年には、西日本車体工業清算へ移行。
(時代の流れ)
(1) 鉄道貨物輸送の衰退→専業貨車メーカーの消滅
(2) 国内車両の需要減少→私鉄系メーカーの消滅・集約
(3) JR東日本の内製増加→資本・事業の集約化進行
(4) 海外輸出案件の増加→鉄道部品メーカーの相対的な地位向上