「おそロシア」文学と「蔭洲升」。

オネーギン (岩波文庫 赤604-1)

オネーギン (岩波文庫 赤604-1)

露西亜文学といえば「重厚長大」が常だが、これはそうではない。先日の観劇時に「原典」に目を通しておこうかと思い、買ってみただけの話。第一章まで読了。突っ込みを入れるとすれば「料理店」は、「料亭」(コクトー「阿片」)に読み替えたほうが雰囲気が出る。
ラヴクラフト全集 (1) (創元推理文庫 (523‐1))

ラヴクラフト全集 (1) (創元推理文庫 (523‐1))

「オネーギン」を読むついでに、やはり「クトゥルフ」文学の祖、ラブクラフトの「インスマウスの影」を読まねばなるまい。第二章途中まで読了。あのTVドラマ名作「蔭洲升を覆う影」の原典。ボロバスの雰囲気は、河南省辺りを走る中距離路線バスを想像しよう。ついでにディック作品集に手を出してもよかったのだが、ハヤカワ文庫のあの硬質の翻訳体に今回は見送り。