大陸における「格差社会」。

大陸における格差とは、生まれた土地・民族によるところから始まっているという時点で、日本よりも数段先を逝っている。まず共産党員であれば、その先はお約束されたも同然。逆に少数民族の時点でアウト。次に農村部出身であってもアウト。この国においては戸籍移動の自由がないので、ひとたび戸籍地を離れれば、社会保険の対象外なので医者にかかれない、子供を学校に通わせることができない、就業してなければ「暫住証」を取れないとか(持ってなければ即刻追放)、数え切れない特典がついてくる。
上海を筆頭とする沿海部は消費社会となっている。しかしいかんせん人口の多さからか、所得水準が物価についてこられず、一部の人材は経済成長率に見合った昇給率を確保できるものの、一般労働者、特に民工は代替可能なので、給与水準は低めに抑えられている。
さらに書くと、上海周縁部の長江流域、香港周縁部の珠江流域は外資流入が顕著だが、それ以外の内陸部は、華東・華南はまだまだ、東北部は満鉄由来の国営企業に依存しきった体質から抜け切れてないし、西部はそもそも産業がない。華中は人大杉、という状況なので、どもならん。