ここまで書けばどこか分かるだろう。

「こういう電話、迷惑なんです」。女性は声を荒げ、乱暴に電話を切った。こちらは受話器を握って絶句。先日、日系AV機器メーカーに電話した時のことだ。社名を名乗って「広報部を」と言ったところ、返答がこうだった。かけ直した電話でも「クレーマーか」などと、企業の窓口と思えぬ言葉が相次いだ。不快でなかったといえば嘘になる。だがその後、背景を知り腑に落ちた。音楽ファンが憧れた老舗メーカーは経営不振で香港企業に買収され、製品は日本市場から姿を消した。今は再建の道を海外に見出し、OEM製品を中国などで販売する。社員には苦しい毎日だろう。社風が荒れるのも想像に難くない。上海の家電店でこの会社の製品を見ていると、販売員に「日本ブランドで高性能」と薦められた。ブランド力は海を越えた市場で生きている。電話の女性に教えてあげたいと思った。(11/17NNA)

「香港企業で買収」ということは「山水電機」以外に考えられないのだが。*1もっとも米国でもウエスティングハウスなどの企業も中国系企業に買収されているのが現状なのではあるが。

*1:あと「赤井電機」「ナカミチ」も。