「論叢2」修正案と「論叢3」構想。

昨日はやっと峠を超えたので帰りに喫茶店に寄ったら、「論叢2」の修正案とそればかりか「論叢3」の構想までが頭の中を駆け巡り、20分程度の間で一気に走り書き。端的に書けばこんなこと。予言が成立するかはわからないが、とりあえず走り書きとして書いておく。

(1)「リーマンショック後の中国は、内需拡大策(公共工事高速鉄道網整備)により地域間格差を縮小したことにより、一定の成果を得たが、それが中国製造業の空洞化を招くことになる。すでに内陸部にまで経済成長の恩恵が及んだ結果、沿海部では極度の人材難に陥っている。内陸部に進出を続ける手法がいつまでも通用するとは思えない」

(2)「日本ほど技術力の重層化と集積がないまま突き進んでいるので、プラザ合意後の米国製造業と全く同じ道を歩むことが予想される。戦後の中国は一貫して根幹技術を外国技術に依存し続けてきた。その状況下で製造業が空洞化したら、米国と同じ道を辿らざるを得なくなる。むしろ、現時点においてさえ世界的な企業が聯想(Lenovo)以外存在せず、ほとんどが国有企業であることから、間違いなくその状況は悪化するはず」

(3)「最終的には国民性に回帰する。泰国・越南にシフトしたのはそこに起因する。一時的に労働コストが安くても、全体が底上げされれば、それを支えられる場所はない。練度の低い労働者のコストが上昇すれば、国内で生産を行うのは組立工程のみとなり、その前工程である部品工程は他国にシフトする。実は部品工程の部分に基礎技術が集約されており、製造業の技術対応力は低下することになる。」

(4)「すでに全国主要都市での地下鉄路線整備は一段落を迎えつつある。さらに列車衝突事故以後に急激な高速鉄道網拡大政策の歪が出てきており、政府の金融政策締め付けが一転して鉄道部の過剰債務問題に転化しつつある。それは南車集団・北車集団の資金繰りにまで影響を与えるレベルになっており、当然それは部品調達余力の低下に直結する。上述した事情から、2012年度以後は中国向鉄道部品輸出は急激に落ち込むはずである。」