丹羽伊藤忠商事会長の発言を分析。

切込隊長blog経由でソースも確認。
「若い人でも、残業代は要らないから仕事をもっと早くスキルを身につけてやりたい、土日でも残業代は要らないから出社したいという人がたくさんいる。」という発言を丹羽会長がしたようで、原文を一通り読んでみた。誤解を防ぐため、後段も引用。

「その代わり、ホワイトカラーエグゼンプションの導入で過労死など色々な問題が起きては困る。それは内部告発制度、禁固刑を含む罰則をつくることで対応する。制度には光と影が両方あるわけだが、影の部分だけを取り上げて、これはけしからんという議論はいかがなものか。やはり日本の産業を本当に強くしていくためには、そういう制度も私は必要だと思う。その代わりセーフティネットをやっていけばいいのではないか。経営者として、生産性の向上や産業の発展のためにも、過労死など色々な問題への対策を考えず、つぶされるのは非常に残念である。外国、特にアメリカではそういう制度があり、どんどん働きたい人は働かせている。日本ではできないのは実におかしい。ホワイトカラーエグゼンプションよりも自由労働時間制がいいのではないかと思う。」

おっしゃるとおり、正論ではある。「大手企業の従業員の場合」という前提があっての話だが。当然、その場合は、本給の1.4倍とか1.5倍相当の金額を上積みするとか、その場合の上乗せ率までガッチリ法律で固めるべきなんですが、それは当然承知の上ですね?
あと、これは「大手企業」のみにとらわれず、中小企業とか、今問題になっている「偽装下請け」とか「日系ブラジル人の雇用」とか、いっさいそういう状況を無視して、あまねく適用されるものなのですね?
そういう問題を無視してこういう発言をするから、ぶっ叩かれるんだろうよ。
ちなみに、大いなる余談だが、「日系ブラジル人の雇用」については「大名古屋ダメポツアー」の「豊田保見団地」を参照のこと。衝撃の内容。
http://dainagoya.net/damepo/