またも「目にしたくない」ですか。

【北京10日時事】中国の胡錦濤国家主席は10日、北京の人民大会堂で、4月に着任した宮本雄二駐中国大使から信任状を受け取るとともに同大使と20分間近く会見した。この中で胡主席は「条件が整い、適当な機会に貴国を訪問することを願っている」と述べ、靖国神社参拝問題の解決を念頭に政治面での障害が取り除かれることなどを前提として、訪日したいとの意向を伝えた。胡主席は3月末に日中友好7団体会長と会談した際、「(小泉純一郎首相が)靖国神社参拝をやめれば首脳会談に応じる」と発言し、日本国内の反発を招いた。同主席が条件付きとはいえ、訪日の意向を表明したのは異例で、日本側に関係改善への前向きなメッセージを送った形だ。靖国問題への言及もなかった。北京の日本大使館によると、胡主席日中関係について「困難な局面が生じているが、目にしたくないものだ」と述べるとともに、「党・政府は一貫して重視している」と強調。「早期に両国関係が健全かつ安定的な発展の軌道に戻ることを願っている」と期待感を示した。

麻生太郎外相は11日午後、福岡県北九州市で開いた外務省タウンミーティング後に記者会見し、中国の胡錦濤国家主席が「条件整備」がなされれば訪日する意向を示したことについて、「何を条件にしているか詰めなければならないが、少なくとも訪日する意欲があるというのは、(対日友好の原則を述べた胡主席の)3月31日の発言を裏付けている」と評価した。また、政府が先に2005年度分の対中円借款凍結解除を決定したことに関しては、「このまま(打ち切りで合意している08年度まで)継続していくかどうかは今後の日中間の話の流れで決まる」と語り、日中関係改善への中国側の努力を求めた。

真綿で首を絞められるような展開で「訪日」発言した真意は如何に。つまりは数百億円程度の円借款で折れなければならない何かがあったんですかね。