白黒フィルムの退潮。

銀塩フィルム自体が退潮期にあるのに、わざわざ白黒フィルムを使う人間などどれだけいるか知らんが*1、中国に行って白黒フィルムの使用割合そのものは前に比べ高まっている。ただ単にポジフィルムの使用頻度が低下しただけの話だが。


蒸機の撮影をしていると、カラーよりも白黒のほうが絵になることが多く、昨年あたりから白黒中心に切り替えたが、白黒フィルムの現像を受け付けている店そのものがほとんど存在しない。ILFORD XP2なら問題はないが、フィルムの入手そのものに難がある(色素現像のため、保存性に問題ありとする人もいるが)。個人的には、XP2の異様なまでに細かい粒子というのも悪くはないし、むしろ曇りがちの天候で威力を発揮するフィルムではあるが、白黒フィルムで撮ったほうがやっぱり蒸機の質感が出る、それとて光線状態にだいぶ左右される。


ただし、難点なのはやっぱり現像コストである。ポジフィルムの場合1本18〜20元で済むものが、白黒フィルムだと1本35元、XP2はカラーフィルム(C41)だから1本5元とはいえ、それにプリント代を含めるとかなりの額にのぼる。さらに、白黒フィルムを使うのも、蒸機だからこそといった感があり(DL、ELその他鉄道写真の場合、色情報の記録ができない。風景写真も同様)、とりあえず手許に残っているXP2を使い切り、またポジフィルムも4〜5月の新緑の時期にRVPを使い切り、それで銀塩機は一旦休車予定。

*1:RM誌がアンケートをとったら、ほとんどいなかった模様。下記参照。http://www.hobidas.com/blog/rail/natori/archives/2005/11/post_137.html