「踏み倒し会計」の謎を探る (後日談)

http://d.hatena.ne.jp/SY1698/20150126
http://d.hatena.ne.jp/SY1698/20150131 のつづき。

寿都鉄道の「国鉄への借金返済」と「踏み倒し会計」については、昨年5月に作った薄い本の中で言及したとおりだが*1、北海道立図書館が所蔵する「鉄道軌道補助資料綴」はどのようなものか、同図書館のリファレンスサービスにて確認したところ「北海道庁の資料で、昭和16〜17年における補助金に関する資料」とのことであった。貸借対照表のみならず、総勘定元帳まで付されたものであるようだが、この段階ではかろうじて黒字決算を維持していた時代であろう。


あと「国鉄への借金返済」の元となった「精算連絡運賃」「分割承認連絡運賃」については「地方鉄道軌道統計年報」「私鉄統計年報」に貸借対照表が記載されているとの教示を受けた。同書は昭和40年度版がない*2が、昭和42年度までの報告は存在するので、少なくとも廃止直前期までの貸借対照表を追うことは可能と言える。


さらに「清算連絡運賃」よりも「分割承認連絡運賃」が出てきた前後の「鉄道公報」も確認したいところである。マイクロ化されており後日複写ができない*3ようだが、年度を絞って回してみるのも一つの手である。「分割承認連絡運賃」の科目が出てきたのが第65期なので、1956年4月〜1957年3月を見ればヒントが有るかもしれない。件数が多くて萎えそうだ。

*1:過去に本件について言及したものはなさそうである

*2:北海道立図書館も国会図書館も所蔵がないため刊行されていない可能性がある

*3:複写不可資料と勘違いした