「60%の情報」をいかに組み立てるか。

http://president.jp/articles/-/7848

では、際限なく情報収集が可能な場合、どこを一区切りにすればいいのでしょうか。私は必要な情報が6割集まったら十分だと考えます。
情報収集のスタート時は、さほど苦労することなく情報を入手できます。しかしある程度の情報が集まると、徐々に壁が高くなり、不足している情報を手に入れるために多大な時間や手間を要するようになります。経済学でいう限界効用逓減の法則です。情報収集の効率が急激に落ち始めるのは、情報量が6割を超えたあたりです。情報収集にそれ以上のリソースを投じるくらいなら、情報収集する本来の目的のためにリソースを費やしたほうがいいのです。

「曖昧な指示」で情報を集めるだけ集めさせる(要は自分の言い訳作り)ことはよくあるのだが、そんな粗放労働なんぞ意味はなくて、具体的に「目的は何か」「必要な情報は何か」とピンポイントで絞らせることだ。いろいろな視点から物事を分析する作業は必要だが、報告の段階でそういう視点からの情報が散在すると判断ができない(実際、それは昨日部下に指摘したばかりなのだが)。目的と必要な情報さえわかっていれば、その組み合わせである。そのために必要なデータを絞り込むことが重要で、まずは紙にでもいいから具体的にどういう表形式が必要なのかを書きだしてみる。それから必要な情報を適宜組み立てていくので十分である。
問題は、その「組立」を行う論理の存在で、これとばかりは自分で色々試行錯誤してみないとわからない。ここ数年は時間があるときにそういう資料収集・分析作業ばかりやってきたもので、それなりにはデータを割りきって扱うことはできる。ところがその情報を使う人間には癖があって(ありすぎて)ああこの御仁はこういうことを要求している、アレは緻密に組み立てても難癖つけるだけしか能がない、これはそもそも判断する脳みそがないから論理で押し切ろう、とかそれはむしろ「危機予測」と「経験」の積み上げでしかない。そこまでを部下に要求するのは無茶なので、まずはデータの波に溺れないような基本的な考え方を身につけさせるしかないのだろう