時事ネタ(2)「西蔵騒擾」

本件については、当初3月14日の「文匯報」を基に、第11回政協副主席の阿沛・阿旺晋美(アポ・アワンジグミ)などの「蔵族」委員について取り上げるつもりだったのですが、それどころではなくなってしまいました。そもそも、この御仁、今でもご存命(98歳)ということで、よっぽど中共に資するところがあったのか、それとも「神輿」として生かしているのか、その辺りは不明ですので誰か調べてください。
しかし、騒擾が起こったのが、ちょうど全人代が終わって、政協も終わった時期にぶつけるようにしてこれですか。まあ、本当は3月10日前後から発火していたようですが、御用記者発表をやってシャンシャンで終わるところがこれでは、中共の怒るまいことかw
そもそも、拉薩をはじめとする西蔵へは「パーミッション」がないと入れないわけですが、その発給を停止したのは明らかで、今後は甘粛・青海・四川省西蔵境界部に外国人が入ったら「追放」措置は取るでしょうから、写真撮影なんぞしたら確実に捕まるどころか、冗談抜きで撃たれるかもしれませんぞ。
元々、中共がこの件をかなり甘く考えていたようで、現地での衛星放送が(CNNもBBCも)切られていなかった*1事実からも伺える。ところが、この数日間で見事に周囲各省どころか、お膝元の北京(中央民族大学)にまで燃え広がってしまい、第二の天安門事件*2となりそうな勢いである。
さあ、ここで欧米が「ChinaFree」の伝家の宝刀を出して会談を迫るか、それともそんなもの無視して「民族浄化」で一気に戮滅するか、小生は後者の線が強いと考えているので、暗澹とした気分になるのだが。ただし、英国が旧宗主国の立場から(西蔵が独立できたのも英国の影響が大きかった)、口を挟むのも当然のことで、今後の情勢は読みきれませぬ。

*1:3/21現在、CNNは日中一時的に切断。

*2:「虐殺」という意味において。