「磐梯急行電鉄」(初代)の最期。

http://d.hatena.ne.jp/SY1698/20131229
http://d.hatena.ne.jp/SY1698/20140626 のつづき。


東洋経済新報社会社四季報」1968(2)/1968(4)より。
末期の同社は1967年7月に第三者割当増資を行い事実上の「ハコ」と化す。そもそも年商5億円程度しかない会社が、1967年9月期決算でいきなり黒字決算を出すのも微妙なのだが、1968年3月期決算では売上高前期比300%、いきなり8円配当を行うという異常さである。もっともこれは不動産事業がほとんど、それも回転売買により利益を嵩上げしてのものであり、おそらくは関連当事者取引であろう*1。それで1968年7月にいきなり不渡り発生とかどう考えても「計画倒産」の域に等しく、会社更生法申請もフカシであったのは官報にその事実がないことから断言できる*2。このあたりをほじりだすとろくな事実が出てくるはずもなく、検索したら案の定アレな結果だったのでここでは敢えて書かないが。
【注記1】 磐梯急行電鉄の最期はここが詳しい。Wikipediaもソースはここ。しかしググレカスせんせの検索順位は「まとめ」と弊blogがついに探偵ファイルより上にきてしまった
http://www42.tok2.com/home/kaidoweb/stop/num09.htm

*1:末期の有報はNDL所蔵の16mmリールを巻けば出てくるはずだが調査未着手

*2:つまり「会社更生法申請」という定説が間違いということ。仮に会社更生法適用を受ければ事業管財人に経営権が移るため。もっとも「上場会社が和議法」というのは当時の常識に照らして考えられない