「地熱」を知るなら「フジタ」の事例を知れ。

http://togetter.com/li/626362
ここのコメント欄が盛り上がっているのだが、そもそも本件については、いくつか事例があり、その中でも最大級が「フジタ」の屋台骨を揺らがせた「わざ」案件である。このあたりは「財界展望」で「わざ」破綻後何度か記事が掲載されているが、その後に「週刊東洋経済」でも取り上げられている。ただし背景については「財界展望」のほうが詳しい。面白いのは、この地熱事業を介して、フジタとベクテルがつながりをもっていた点。もっとも、これに入れ込んだ藤田一暁氏も、内田元享氏も泉下に逝っているし「わざ」の後継会社である「アール・アンド・ディ・エナジー」も2004年に解散しており跡形も無い。
あと、九州方面なら地熱事業が盛業中だという問いに対しては「出光地熱開発」が莫大な累損を抱え解散し、そのうち事業化に目処のついた「出光大分地熱」のみ存続させているという事実も指摘しておこう。オイルショック後の出光興産は、総合エネルギー企業への転身を測った時期があり、地熱やらウランやらいろんなものに手を出していたようだが、今やその面影もなし。出光興産上場の遠因は、こうした事業への拡大による負債増加が遠因だった可能性もあるのだが、今となってはそれを論じる必要性もなかろう。