高湿度な運河遡上作戦(抜粋)


今回の第60次打通作戦最大の眼目が、約70年前に消えた中国最初の独資鉄路「蘇嘉線」跡を辿ることにあった。ただしそのほとんどは線路跡すら消失しており、またその数少ない跡ですらその区間を特定することもできなかったし(古地図を持っていったがあまり役に立たなかった)、何しろ高温多湿の中を回るのはかなり堪えた。
江蘇省盛澤鎮は織物産業の集積地なのだが、なぜか「典当」(担保の意味)織物金融でもやろうというのか謎だ。ここも駅の特定はできず、汽車站は市区北外れ、路盤らしきものは見えたのだがそれ以外に何がわかろう。


平望汽車站手前に艀が大量に停船しているところがあり、このあたりがおそらく蘇嘉線跡なのだが今回の収穫はこの程度。更に北上して八折まで行くが省道拡幅に転用されており路盤など跡形もなくここで撤収して帰投した。帰りは色々あって散々。18時を過ぎて帰りのバスがないから白タクで帰れば中途半端なところで降ろされる。2年前の白タクはまだ良かったが今回のはいくら客引きに中間搾取されているとはいえ碌なものではなかった。