2008〜2011年オリジナル作品割合の検証。

「縮小再生産は滅びの道」と断言した大野拓史先生の言葉より、実際宝塚におけるオリジナル作品の割合というのはどこまでなのか検証してみた。

(オリジナル作品の公演割合)
2008年:大劇場(4/8)、バウ(2/6)、その他(0/7)【合計(6/21)】
2009年:大劇場(4/10)、バウ(2/7)、その他(1/6)【合計(7/23)】
2010年:大劇場(3/10)、バウ(5/8)、その他(0/5)【合計(8/23)】
2011年:大劇場(2/6)、バウ(3/4)、その他(2/3)【合計(7/13)】

(定義)
(1)「オリジナル作品」とは、原典がなく、再公演ではない作品とする。
(2) ショー部分は除外、同一演目の重複は排除(漏れてるかもしれないが)。
(3) 年度基準は、大劇場(バウ)公演期日ベースとする。

全国公演や中日劇場博多座はすでに実績のある演目を充てることが多いためにオリジナル作品の割合が下がるのは仕方が無いし、そもそも近年は大劇場公演でさえ映画作品の演劇化が目立ち、バウホール公演自体も再演が目立っていた。むしろ、2010年以後にバウホール公演でやっとオリジナル作品を中心に組めるようになったというべきであろうか。
(補注)
実は、同号の理事長挨拶に「オリジナル作品の充実を図る」という言葉があるので、それを考えると示唆深いものがある。「はじめて舞台化したものもオリジナル作品と言っても良い」かどうかは一考の余地はあるが、そういう方針が示されたことで、30%前後に留まっていたオリジナル作品公演率に歯止めがかかるかどうかが気になる。