「奥涅金」読了。誰だ「ロシア革命前夜」と抜かしたのは。

やっと「奥涅金」読了。原文は韻文小説なので「母国語以外ではその価値が伝わらない」(コクトー)という現象が生じているのは仕方がない。ただし、訳注を読むとどういうところを織り込んで本作品を創り上げたかがよくわかる。また、その後の作者の人生と重ねあわせると、奇妙な符合を見せるのはどうしたことだろうか。露西亜文学にしては短いので一読を薦める。


しかし、朝日新聞が大チョンボをやってくれた。
http://www.asahi.com/showbiz/stage/spotlight/OSK201010190031.html

10月15日、東京の日本青年館で初日の幕を開けた、宝塚雪組のミュージカル「オネーギン」。原作はいうまでもなく、ロシアの文豪プーシキンの同名の小説だ。オペラやバレエでは、オネーギンと純粋可憐な田舎娘タチヤーナとの恋愛物語として知られる。宝塚版にはそこに、ロシア革命前夜という時代背景を巧みに絡ませることで、主演の轟悠の持ち味に合う形でオネーギンの人物像を掘り下げ、スケール感のある仕上がりとなった。

誰も中本千晶のこの大チョンボをチェックしなかったのか。「デカブリストの乱」と「ロシア革命」とはまるっきり異なるのだが。えー、後者ならレーニンやスターリンがなぜ出てこないw 「ステップアップのための宿題」という項目では正しく書いているのに。なぜ?まあ「歌劇」でさえも4月号のスカピン解説で「ルイ14世が斬首」という致命的なミスをやらかしてくれたのだが。