「無条件」とは噛み合わない。

まあ、社会においてはほとんどすべてが「条件闘争」で片付くのだが、時と場合によってはそれで片付かない場合がある。それは「無条件」を求める人間とは「条件闘争」ができないという点だ。たとえば、こんな例である。

「いい成績取ったら、PC買うてやる」
「80点以上取ったら、買うてくれるか」
「だから、他にも負けんええ成績やったら」
「じゃあ100点だったらええのんか」
「みんな100点取るようなテストじゃ意味ない」
「じゃあ平均点の20点上回ったら買うてくれるか」
「平均点が悪かったら何の意味もない」
「平均点が悪い中でも20点上回るのはええと思うけど」
「オマエはまったく向上心が足りん」

というような話である。
結局、親は「自分の息子がええ成績を取って鼻高々になりたい」という要件ばかりで、息子の「何点以上取ったらええか」という問いには答えていない。なおかつ、結果が出てきたときには「80点以上」であろうと「平均点より20点以上」であろうと「一番ではない」のだから文句を言う図式である。