きちんとしたアプローチが重要。

前に「QC」活動は偽満欺瞞だと書いた覚えがあるのだが、前言を撤回させてもらう。
ただし、これは正当な手法に基づくものに限定させていただく。
というのも、おそらくは今までに関わってきたこの手の活動が、見事なまでに「目的化」してしまってきたからである。そうなると「パトロール対策としてゴミを片付ける」とか、枝葉末節の方向に話が行ってしまい、どうもそれに妙な違和感を感じていたが、やっぱりそうか。
本来「5S」とは「整理」「清掃」「整頓」「清潔」「躾」とあって、その順番どおりに進めていかないと、見事に頓挫するものであるようで、そのためにはきちんとしたアプローチを踏んで、全員に共通認識を持たせるということからはじめなければならないということになる。
いえ「整理」というのは、そんなに複雑なことではない。「要るもの」「要らないもの」を区分することだけである。野口悠紀雄の「超整理法」と言っていることは変わらない。それができるかできないかというのは「慣れ」にしか過ぎない。
収集癖があることは、言い訳にもならない。実は、収集癖がある人間こそ、このスキルがきわめて重要になる。空間は有限であり、それを有効活用できなければ、それにかかるコストが大きくなるからだ。
自分の場合、何度も引越しをしている所為もあるが、余分な書籍を溜め込んでいたらそれだけで生活空間が圧迫される(ほど狭い部屋に住んでいた)こともあって「絶対残す」と決めたもの以外はは他人に譲渡する、古本屋に叩き売る、廃棄する、電子化するなどしてきた。それに慣れればこの概念は、すっきりと理解できる。