車掌じゃなくても「見て見ぬふり」

10月26日付の中国上海紙・東方早報(A10面)によると、上海市郊外を走る路線バスの車内で17日夕方、男性乗客が強盗に遭い、現金2000元を奪われ、男4人から殴る蹴るの暴行を受ける事件があった。このバスは日系企業なども多く進出する松江区から市中心部に向かう「松滬線」。スリから居直り強盗に変わった男性4人は2分ほど暴行を続けたが、男性車掌や他の乗客は誰も制止しなかったという。男性車掌は警察の事情聴取に「事件を知らなかった」と話しているのに対し、被害男性は「車掌は男たちが降りると叫んだとたん、バス停でもないところで臨時停車させた」と主張し、事件時の対応に不信感を露わにしているという。
一方、このバスを運営する大衆松江百通車隊の責任者は同紙に取材に対し、「郊外路線バスではスリ・窃盗団が暗躍しており、運転手や車掌には対処方法などを教育している」としながらも、「犯行がグループで行われるときは車掌1人ではどうしようもない。いつもバスに乗っている職員には報復の危険もある」とも状況を説明し、見て見ぬふりもあり得ることを示唆している。(11/5時事)

スリあるいは強盗を目の前にして、誰か手助けしてくれると思うことが間違いである。この国では、基本的に放置プレイ。どういう状況下で掏られ、またそれに対処したかが、気になるのだが。