実は「直木賞」作家、城山三郎氏。

経済小説の第一人者で「落日燃ゆ」「毎日が日曜日」などの著書で知られる作家の城山三郎本名杉浦英一)氏が22日午前6時50分、間質性肺炎のため神奈川県茅ケ崎市の病院で死去した。79歳だった。名古屋市出身。自宅住所は非公表。葬儀は親族のみで行い、後日、お別れ会を開く。喪主は長男有一氏。海軍の特別幹部練習生として終戦を迎える。戦後、東京商科大学(現一橋大学)に進み、愛知学芸大(現愛知教育大)講師などを務めた。商社員の過酷な仕事ぶりを描いた「輸出」で文学界新人賞、1959年には企業の裏側を描いた「総会屋錦城」で直木賞を受賞し、経済小説の先駆者として注目された。
63年から文筆業に専念。実業家渋沢栄一の伝記「雄気堂々」や、A級戦犯として処刑された広田弘毅元首相の生涯を描いた「落日燃ゆ」(吉川英治文学賞毎日出版文化賞)など、実在のモデルを主人公にしたノンフィクション風の小説を執筆。自らの戦争体験を原点に「大義の末」などの戦争文学も手掛け、幅広いジャンルで活躍した。「黄金の日日」はNHKの大河ドラマになった。96年に菊池寛賞個人情報保護法案の審議中には、「表現の自由を脅かす」として強く反対した。(3/23時事)

「経済小説」というくくりで捉えるべきではないという向きもあるが、この人がいなければ、「経済小説」というジャンルは日本に成立しなかったのは事実だ。
合掌。
そういえば「言論の自由は死す」という碑を建てると断言してたが、それはどこにあるんでしょうか。まあ、完全な戦中派なわけで、そのあたりのスタンスは決して責められない。