環境事故に対応できない、する気もない。

広東省政府は、同省の3大環境汚染源となっている化学工業企業・電気鍍金・放射源廃棄物を監督できる環境観測機関が省内には無いとの調査結果を明らかにした。現状では突発事故に対応する能力も無く、3大汚染源が、市民の安全と健康を揺るがす「三大時限爆弾」になっているといえそうだ。10日付香港経済日報によると、省政府弁公庁はこのほど環境と安全を脅かす3大脅威をまとめたリポートを発表した。3大分野は次の通り。

  • (石油化学工業)全省18,300社、うち70%が珠江デルタに集中。汚水処理をせず化学汚染物質を排出する水質汚染の元凶。重大事件では2005年の北江カドミウム汚染事件がある
  • (電気鍍金)全省で1,200社余り。重金属の排出による土壌およびの農作物汚染の原因。広東北部の韶関市上覇村で重金属汚染による癌患者が急増、「癌村」として注目を集めている
  • (放射源廃棄物)危険物質の廃棄/量が年間100tを超える企業が6,000社あり、これらが所有する放射源廃棄物は15,000個に及ぶ

省内には環境の異変を観測する110カ所の環境観測施設を設けているが、大部分が観測基準を満たしておらず、「見張り」機能を果たしていないとされている。省政府は昨年末、突発的な事故から環境や安全を守るために「突発環境事件応急預案」を策定したが、関係者は実際には能力不足と指摘しており、早急な対応が求められている。(1/11NNA)

鍍金には青化ソーダを使用するので、そんなもんが河川に流出すれば重金属の排出どころではない死人が出るはずなのだが。これぞ華畜之国、中国。