初期の誤診で拡大か、遼寧の鳥インフル

遼寧省で先月末から発生している鳥インフルエンザは、初期の診断ミスと偽ワクチンの接種が被害の拡大を招いた可能性が明らかになった。11日付第一財経日報によると、同省で最初にニワトリの集団死が報告された錦州市黒山県の検査関係者は「当初はニューカッスル病と診断していた」ことを明らかにした。ニューカッスル病は、強い感染力を持つ鳥類の伝染病の一種だが、同関係者も認めるように「症状もウイルスも鳥インフルエンザとは全く別物」。検査設備の不備と知識不足が、誤診につながったもようだ。湖南省鳥インフルエンザの発生に対応した湖南畜牧獣医研究所の肖兵南所長は、検査体制自体に疑問を投げ掛けている。現在、鳥インフルエンザの診断を行えるのは、黒竜江省ハルビンにある国の指定機関だけ。サンプルを送って結果が出るまでに10 日以上かかることもあり、「多くの時間を無駄にしてしまう」と指摘する。黒山県で10月26日に報告されたニワトリの大量死が鳥インフルエンザと判明したのは、1週間以上たった今月3日。その後、遼寧省では同県周辺の複数の地域で感染が報告されており、初動の遅れが被害の拡大を招いた可能性がある。(11/14NNA)