「アル中病棟」300頁を超える大作。

失踪日記2 アル中病棟

失踪日記2 アル中病棟

本屋に行くのも億劫なので、密林経由で査収。
今朝届いたので一気に読みきったのだが、この分厚さでこの値段[税抜 \1,300]。読み応えたっぷりというか こんな重量級なネタをよくもまあこの値段で、という太っ腹キャンペーン。個人的には「タバコオバケ」もそうだし、ちっちゃな魚のキャラがかわいい
(同書 P.231)
失踪日記」で語って「アル中病棟」で語らなかったこととは何かと考えたときに、結構重要な問題を孕んでいることに気がついた。それはP.49〜50の「共依存とAC」、P.67〜68の「診察」画面などを見た後に前著を読めば答えは明らかになる。「家庭環境」は「社会」の原点であるがゆえに、非常に興味深い側面を有しており、たとえば「父親不在」であった三島由紀夫コクトーHPLそれぞれの人生を並べるとそれぞれ興味深い傾向が見られ、本例においてもそれは裏表紙にある自己評価表を一読すると、作者の深い諦念に慄然とさせられる。