大糸北線進撃記(キハ120)。


糸魚川駅周辺にはコンビニもなく、少し散歩してから始発列車を待つ。4番線ホームには南小谷行と平岩行が並んで停まっている。列車は姫川、頸城大野根知と進み、ここから姫川沿いに遡上。小滝からの被災区間は35km制限がかかっており、キハ120でさえ14〜15分を要する。

平岩駅に到着。交換設備はないのに中継信号機があり、ここを閉塞の境目として列車の続行運行が可能。とはいえ、ここで17分も停車する意味がよくわからない。かつてはここで解結作業を行っていた名残だろうか。乗客はそれでも14人前後いた。根知で1人下車、平岩で1人乗車、1人下車で13名。
列車を見送ってすぐに平岩止まりの列車がやってくる。自分以外の乗客はいない。本来は通学時間帯の列車だが、土曜日でどれだけの乗客があることやら。小滝で1名乗車、根知で高校生1名乗車、自分が下車し乗客は2名となる。

撮影地を検討した結果、比較的至近な根知〜小滝間を歩く。1時間ほどで小滝駅近辺に到着、8時台の上下列車を撮影。大糸北線はまだ日中時間帯を中心に数往復列車があるから撮りやすいとはいえ、姫川沿いの人煙稀なる地域を進むので、商店さえ殆ど無く、自販機が駅近辺にある程度(平岩近辺は旅館が数件あるが朝早い時間では店も開いていない)。

小滝駅周辺にあるのは、水力発電所の事務所のみ。駅構内にはかつてのインクラインとおぼしき遺構が残っている。駅周辺はカメムシがわらわら出るので、長居はあまり薦めない。
紅葉には少し早かったかも知れない。午前中は近辺で適当に撮って、あとは南下するかどうか考える。道路経由だと途中迂回するので10km近くを歩くことになるが、さすがにそこまでして歩くべきか悩む。姫川渓谷入口まで歩いてみるが、小滝駅周辺以外はスノーシェッドが続き、さらに2時間近くもかけて平岩まで出る気力もなくなる。

上り列車を撮影。写真の位置だとコンクリート柵があるので、もう少し手前に寄らないと下回りが隠れてしまう(これは銀塩で撮影)。昼下がりの列車を撮るか、それとも平岩まで南下すべきか悩むが、結局これをやり過ごして15時過ぎまで小滝で粘る。ところが14時過ぎから雲がかかり、さらに山陰が差し込んで撮影条件が厳しくなる。撮影を切り上げ、15時過ぎの列車で南下すると、姫川渓谷の辺りはまだ日が当たっているではないか。もっとも、道路と線路との距離はかなり遠いので、列車の大きさは芥子粒ほどにしか映らないから今日はこれで正解か。

南小谷でやっと売店を見つける。カールと味噌パンを速攻買い、E127車内(箱席)で食べる。通学とは逆の流れなので、乗客はほとんどいない。簗場近辺で日が沈み、1時間ほどで信濃大町に到着。これで大糸線も全線制圧。

松本まではこの時間にもかかわらず案外乗ってくる。今から松本市内に遊びに行こうとでもいうのか。松本で待ち時間に蕎麦を食べていたら、旧客列車が現れた。松本〜南小谷間の観光列車らしい。南小谷以北に目が向いていたので、以南の臨時列車はノーマーク。帰りは30%割引切符で寝て帰る。