もっと秘境駅へようこそ(大陸地獄変)

図書館で「秘境駅」の本を見たので(公式サイトは出版前から見ている)、とりあえず、大陸版のシャレにならない秘境駅とかを対抗して書いてみるw

(1) 内蒙古 国鉄加伊線 加格達奇〜伊図里河間
困難度:五つ星。
中国国鉄きっての閑散区間。駅周辺には数件の農家しかなく、商店すらもない。閉塞距離は30〜40km、貨物列車との交換は一本、それも砕石積事業用列車のみという有様。この区間を走る列車は「快慢」一往復のみ。無人駅は交換設備を撤去したばかりか、駅舎までご丁寧に取り壊してしまい、跡形もなく、駅周辺には商店すらもない状況。下手に降りたら宿泊施設もないし、駅舎もないから冬は確実に凍死できる、そんな場所。


(2) 内蒙古 国鉄濱綏線 海拉爾〜満洲里間
困難度:五つ星。
草原の中を疾走するが、複線化後用済みとなった一部簡易駅で今なお客扱いが存在する。しかし、站の場所といったら草原のど真ん中。おまけにフェンスで線路は囲ってあるので、まずどうやって線路から外に出るかを考えなければならない。言うまでもないが人家もない。白タクに乗って(なぜかどこかから湧いてくる)集落に出なければ死亡確定という恐ろしさ。


(3) 黒龍江省 国鉄富西線 撮河站
困難度:四つ星。
漠河県より少し手前(といっても数十km)。駅周辺には商店すらもない。駅以外に集落はなし。下手に降りたら爆死は必定。特に2667次(営口→漠河県)で下車したら最後。次の日の朝まで列車はない。帰りに至っては夕方の一本のみ。かなりダイハードな場所。


(4) 内蒙古 国鉄牙林線 嶺北站、嶺南站
困難度:四つ星。
時刻表に載っていると安心してはならない站。上下3往復ずつ止まるとはいえ、站は山の中で集落に至る道さえない。ホームは崖っぷちとか。つーかこんなところ信号場以外の役割以外ないにもかかわらず、立派な「普通站」というところが恐ろしい。


(5) 甘粛省 白銀有色集団 深部銅鉱站
困難度:四つ星。
白銀市から専用線の列車に潜り込んで逝く。周辺は×××なものを作っているので、関係者以外立入厳禁という場所。站は赤茶けた草も生えない山の中だし、何しろ立ち入るのにも勇気が要る秘境駅


(6) 黒龍江省 国鉄富西線 古蓮站
困難度:三つ星。
中国国鉄最北端の駅、漠河県からもう一つ先の終着駅。ここぞ最果て。斉斉哈爾から24時間近く慢車に揺られて辿り着く。駅前には舗装道路すらなく、食堂もろくに開いてない。近隣に露天鉱が開発されたからアパートはあるが宿泊施設は微妙。バスも殆どないので折り返すほかない。冬場にここを訪れるのは、ある種の覚悟が必要だ。零下30度、40度は当たり前。標高もかなり高いので天候も案外不安定。


(7) 河北省 京原線 浮図峪站
困難度:三つ星。
北京から6時間近くも慢車に揺られて辿り着く。並行道路事情は決してよくなく、バスも殆どない、途中に野三坡という渓谷があるので、夏場は非常に混む。おまけに無座なら非常に萎える。


(8) 遼寧省 鉄法鉄煤集団 施荒地站
困難度:二つ星。
調兵山站から歩いていける停留所。しかし、この停留所の恐ろしいところは、線路沿いに行くのは楽だし、停留所付近の雰囲気も最高なのだが、集落を通って道に出ようとすると細い入り組んだ路地ばかりでなかなか先に進まない。おまけにこの細い路地には微妙な雰囲気が漂っており、気分的にいやーな場所。王千はまだ乗合バスがあるが、ここは車を付けるスペースすらない。


(9) 四川省 芭石鉄路 蜜蜂岩
困難度:二つ星。
並行道路はない。鉄道が唯一の輸送手段。宿泊施設(民家)はあるし、ここを撮影行の拠点とするのも十分ありだが、何しろ日が暮れたらこのあたりには本当に何もないことがわかる。飯食って寝る以外にすることがない。まあ、このクラスなら「秘境」と笑い飛ばせるレベルとも言えるのだが。


(10) 上海市 浦東鉄路 芦潮港站
困難度:一つ星。
近年開発が進んだ洋山深水港の手前の街。のはずなのだが、火車站は街の外れにあるので、中心部まではバスか白タクでないと行けない。そもそもこの地域自体、上海海洋大学と洋山深水港以外何もない。上海最後の「秘境駅」かも知れぬ。