最終的に、そのツケは加入者が負う。

【北京25日AFP=時事】中国保険監督管理委員会の李克穆副主席は25日、中国の保険会社は同国の株式市場に無謀な投資をすることで自社の業務を危険にさらしていると警告した。李副主席は、中国株式市場のブームにより、保険会社の一部は本来の引き受け業務に集中する代わりに、ポートフォリオへの投資を大きく増やしていると指摘した。李副主席は「過去2年、保険会社は(中国の)市場のブームのおかげで、投資ポートフォリオから大きな利益を得てきた」と述べた。同副主席は、保険料収入を中国の株式市場に投資したいという強い欲求により、株価が今年約90%、2006年は130%押し上げられたことを認めたが、保険会社はファンドマネジャーではないのだから自社の製品に集中すべきだと語った。

ここ2年前まで、中国の株式相場が低迷していたのは周知の事実。不動産投資に対する規制を強める代わりに、株式投資を逃げ水にしたのが、株式高騰の背景。
最終的に、株価が暴落すれば、そのツケは加入者が追うのだが、やっかいなことに中国は「掛け捨て」型よりも、「貯蓄型」の割合が多いため(かつての日本と同じ)、一旦株式相場が下落すれば、長期にわたって悪影響を背負い込むことは避けられない。