「スケジュール管理」の重要性(2)

先に書いた管理方法(手持ち業務ならびにその期限・進捗状況を一表に展開)というのは、手持ちの業務が山積みになっているときは非常に有効である。しかし、これは最大の欠点を有している。数ヶ月先の課題、あるいは数年先の課題に対し、何をどう考え、対処すべきか、ということを管理することができないのである。
たとえば、卑近な例で言えば、GW前にこれだけの仕事を片付けよう、この仕事は先送りしようという、目先のことには有効であるが、じゃあ、今度の夏休みはどこに旅行に行こうとか、年末はどこに行こうとか、そういう中長期的な課題には無力なのである。
期間を月単位に引き伸ばしていくとか、年単位に引き伸ばすという方法もあるが、期間を引き延ばせば、手持ち業務も必然的に増えてくるので、表が大きくなりすぎて管理できないという問題も生じる。
そこで、期間を引き延ばす場合は、表の作り方を変える必要がある。たとえば、業務・課題を大枠に絞り込むとか、思いついたことだけ書くようにするとか。でないと、長期的な課題に対する目標が立てられない。なお、中・長期的な課題・目標については、ガチガチに固める必要はなく、融通の利く範囲で都度変えていけばよい。
そういう形で、中長期的な課題、現時点の課題、という捉え方をして、はじめて日誌が書けるのである。「まず日誌ありき」というのは、全く意味がない。