「精神の冒険」について

「実は若者たちは、偉大な精神の冒険の軍隊であるべきなのだ」(コクトー「存在困難」)
近年の若者たちを見ていると(大学の後輩を見た限りだが)、自分たちのころよりももっと洗練され、真面目に物事に取り組んでいる印象を受ける。だから、自分は若者に対してこういう言葉を使うのはあまりにも傲慢にすぎると考えている。むしろこれは、我々に対して使うべき言葉ではないか。年を取ったから「冒険」をしないでいいという言い訳は通用しない。むしろ、若者以上に我々は「精神の冒険の軍隊」の精兵であるべきではないのか。