「犬一掃作戦」。

【北京1日時事】新華社電によると、中国雲南省牟定県が、県内の犬の98.8%に当たる5万4429匹を殺す一斉処分に乗り出している。県は流行の恐れがある狂犬病対策を理由にしているが、容赦ない手段に内外で批判が高まりそうだ。牟定県では今年、357人が犬にかまれた。このうち9割以上が7月に入ってからの被害で、狂犬病で死亡した住民も3人に上った。7月31日付の中国各紙によれば、県当局はこうした事態を重視し、公安局長を隊長に「犬退治隊」を結成。7月25日から警察犬と軍用犬を除く犬の集中的な処分を行った。
街頭で犬退治隊にペット犬が見つかった飼い主は「家族の一員で、狂犬病にはならない」と訴えたが、犬はこん棒で殴り殺されたり、薬で安楽死させられたりした。飼い主には1匹5元(約72円)の補償金が支払われただけだった。雲南省では4月にも、羅平県当局が毎日、野良犬を殺し続け、「狂犬病防止」を主張する県側と「残酷だ」と抗議する住民の間で論争になっていた。

補償金が一匹5元というのが泣かせる。
でも実は警察犬と軍用犬が狂犬病に罹患しているほうに一口。