化粧品各社、市場開拓を本格化

化粧品各社が、急成長を続ける中国市場の開拓を本格化させている。中国人は日本人と肌質が近い上、高級化粧品を愛用する富裕者層も着実に増えている。日本市場は人口減少により縮小は避けられないだけに、各社は中国市場の足場固めに向けた取り組みを加速している。(略)
国内各社の中で最も先行しているのが資生堂。25年前に進出し、今では中国女性に広く知られる人気ブランドになった。売り上げは毎年3割前後の伸びを続けており、北京五輪が開かれる08年度に店頭売上高を現在の2倍強の1000億円、系列店を5倍の5000店に増やす強気の目標を掲げる。他社も出遅れを挽回しようと動き始めた。花王の傘下に入ったカネボウ化粧品は、これまで百貨店だけだった販路を昨年末から薬や化粧品を扱う専門店にも拡大。高山外志夫会長は「現在20億円の売上高を09年に200億円に引き上げたい」と期待を掛ける。ポーラ化粧品本舗も昨年6月、上海に化粧品販売とエステティックを手掛ける店舗の1号店を開いた。4年後には200店まで拡大する計画で、女性の在宅率低下で伸び悩む日本での訪問販売市場の落ち込みをカバーしたい考えだ。(6/12時事)

資生堂が先行しているのは事実。しかし中国は既に大手化粧品メーカーがひしめいている激戦区で、さらに言えば中国人の欧米ブランド信仰には根強いものがあるから、下手打ってローエンド品の価格競争に巻き込まれてあぼーん、というリスクもあるのだが。
カネボウは、前経営者が不正で逮捕された三九集団と提携(後に解消)とか、従業員の集団退社とか、ライセンス取り損ねとか、不安定要因だらけ。
ポーラは、非上場で経営実態が明らかではないのと、元来は訪販主力なのだが中国では訪販が規制されている*1ので、どこまで小売中心で展開できるか非常に疑問。
そもそも、化粧品市場が存在しているのは、経済発展著しい沿海部のみで、内陸部はまだそこまでの市場が存在していないのだが。

*1:原因は「安利」にあります。