またも「時事地獄」のおでまし。

過去4年間日中関係は悪化を続け、2005年は中国で大規模な反日デモが発生するなど最悪の一年だった。「政冷経熱」といわれる両国関係は経済も影響を受け、「政冷経涼」になりそうだ。問題は、政治や経済ではなく、国民感情が一段と悪化する方向にある点だ。にもかかわらず、日中双方は現在の関係悪化について、相手に責任があると主張し、自ら反省する姿勢をほとんど見せない。小泉純一郎首相とそのブレーンたちは対米重視の姿勢を一段と明確にし、対中関係がそのおまけのような扱いになっている。中国政府も対日関係で強硬姿勢を示し、軟化しそうもない。結果的に、日中の不和によって米国が最も得をしているのだ。*1日本は昨年12月に米国産牛肉の輸入を再開*2し、在日米軍の経費負担を増額するなどブッシュ政権に種々の約束をしている。一方、中国はブッシュ大統領の北京訪問に当たり、ボーイング機を70機買い付けることを発表した。肝心の日中関係は首脳の相互訪問どころか、サミットなどの国際会議の合間を利用した首脳会談すら開催できない状況にある。
日中関係を取り巻く環境を見ると、領土やエネルギー、台湾など問題が山積している。これらの問題はいずれも容易に解決されるものではないが、問題の解決に向けた議論を妨げているのは小泉首相靖国神社参拝問題だ。神社参拝は日本人の文化と習慣であり、中国人が干渉すべきことではない。しかし、戦争の被害者として、A級戦犯を祭っている神社を加害国の現職の首相が参拝することに不快感を示すことも理解されるべきことであろう。これは内政干渉になるのだろうか。*3
恐らくA級戦犯でも、日本の国益のために戦った英雄であるに違いない。しかし、侵略を受けた被害国の国民にとって、それは許されざることである。適切な例えではないが、仮に、日本人を拉致した北朝鮮の実行犯の霊を祭っている廟があるとすれば、国家元首として金正日*4が毎年公式参拝したら、日本の国民感情としてそれについて「内政干渉」しなくても済むのだろうか。つまり、歴史問題を清算する上で重要なのは、相手国の国民感情に対する配慮である。*5配慮しないというのは、小泉首相の国際戦略において対中関係が重要でないことを意味する。*6しかし、政治家個人の好き嫌いはともかく、日本にとって対中関係が政治的にも経済的にも重要であることは明々白々である。(略)
【2006年の日中関係(富士通総研/柯隆)】(1/27時事)

いつも読んでいるだけで頭が痛くなる時事通信社媚中記事。ツッコミどころは腐るほどあるが、敢えて書くと「本気で中国は日米間の離反を狙っている」という点。
論理的に破綻しているのは「日本人を拉致した北朝鮮の実行犯の霊を祭っている廟が〜」というところ。こいつ馬鹿か(笑)。内政干渉というのは口に出さなくても真綿で首を締め上げる(経済制裁)すればいい話なのに。そんなもんがあるなら見てみてぇや辛光洙廟」。後でまとめて打ち壊してやるわ。

*1:米国ではなく実は欧州という話も。

*2:ただし、危険部位の混入発覚で1月20日に再禁止

*3:なります。

*4:「氏」なんか付けてるし。

*5:通州事件を起こすような国が何をほざくか

*6:事実重要じゃないし。