中国産の食品は、何が含まれているかわからん。

大連市甘井子区にあるウニの加工工場。市内の高級日本料理店や、近所のマーケット向けに製品を卸している。しかしこの工場、どこを探しても「衛生許可証」が見当たらない。作業員は素手で未消毒のウニみそをつかみ、出荷用のトレーに移し替えている。ご近所さんからの告発を受けて新聞記者が潜入してみると、出番を待つ空の容器がトイレの前に散乱していた。地元当局は通報を受けて、この工場を一時封鎖。出荷の際に使われていた容器を没収し、そこから卸先の特定を急いでいる。担当者によると、工場内にはゴミと悪臭が立ちこ
め、冷蔵庫いっぱいに加工を待つウニみそが待機している。中には腐って変質したものまで。工場主いわく「売れ残り」だそうだが、なぜ大事にとってあるのか。「時機をみてまた売るんだよ」と工場主。

農村から工業地へと急速に姿を変えている長江デルタで、工場などから排出された重金属による土壌汚染が問題となっている。汚染物質は野菜やコメなどに残留している可能性が非常に高く、都市部の消費者の間でも農産品への不安が募っているようだ。こういった問題は各地でも深刻化しており、全国の耕地面積の実に5分の1が汚染されているという統計も明らかになっている。中国新聞週刊の最新号(4日発行)によると、江蘇省・南京農業大学の農業資源・生態環境研究所が南京市内で行ったサンプリング調査によると、調査対象となった土壌の7割が水銀や鉛などの重金属で汚染されていた。中には国家基準の3倍の鉛を含む土壌もあったという。汚染源は小規模で設備の後れた電子製品工場などとされ、これらの工場から垂れ流される廃水などを通し、周辺の農地が汚染されている。長江デルタのある地域で収穫されたコメからは、腎臓障害の原因となるカドミウムが環境基準の15倍も検出された。野菜や果物などでもカドミウムや鉛による汚染が確認されている。

中国の土壌汚染、水源汚染、食品汚染はもはや人知のレベルを超えている。だからといって、金を出せば安全と限らないのが、中国クオリティ。