四半世紀後の政治混沌を予期していたのかどうなのか。

昨日の続き。通勤時にこれを持っていったのは失敗(重い)。
「食いつぶし文化の中で」(P.108)より引用。

筒井:(略)僕は、もし今の状態だとこれは一体どういう神話ができるのか、権力者が自分の政治能力のなさをごまかすためとか、民衆は子々孫々に対する弁解のためとか、そういうふうな手段として、つまり何もかも神様に罪をかぶせてしまうような神話ができるんじゃないかと思うんですね。半秩序の神様が出てきても秩序の側に取り込まれてしまう。

誤読であるのは承知のうえだが、自分自身はこれを今の政治状況の混沌と読んだ。少し時間をおいてから読むと非常に示唆的である。主に「虚航船団」以後のインタビューが多いからということもあるが。個人的には「虚構への奇跡」(P118〜177)一読を薦める。本文についていけなくても、文学論として読めば面白い。