無用な知識の積み上げについて。

一つの道にこだわるリスクの大きさ、他の道に手を出すことの重要性。才能がなくて色々なことに手を出してきたが、今の歳になってある程度は奏功の感。様々な筋の方と親交を持ってきたが、色々な視点があって面白い。もっとも、これは中途半端な才能しか持ち合わせてない故。それでも30代半ばまでは自惚れもあったが、それまでに出会った人間から様々な視点を学び取ることができたのでどうにか斬首されずに生きている。「鉄」から始まり、居合に耶蘇に野球にコクトー、果てはヅカまで及ぶ広範かつ無用な知識、様々な人間関係を築き上げてきたことか。
これは、「一つの蛸壺に籠もらず」「何本も蜘蛛の糸を張り巡らし、一本切れても別の糸でカバーする」という考えに基づくもの。いつまでも過去のことにこだわる時間的余裕はないのだ。「専門家的傲慢」が自らの目を曇らせる。結果を出すためには余計な思いは無用。最適な戦略、戦術が道を作る。戦略は普遍的なものであり、奇想天外な戦術は相手の予想を裏切る。どちらにしろ、一つの視点に過度にこだわらないことだ。
自分と反りの合わない人間からも学び取る、いや盗み取ることはできる。「技を盗み取る気もないのか」と言う人間に限って、実際に技を盗み取りにかかると強烈に不快感を示されるのだが、その上で長所は取り短所は捨てればいいことだ。