景気の悪い米国地銀。

http://www.fdic.gov/bank/individual/failed/banklist.html
せっかく大晦日なので、景気の悪い話題でもw
こうして時系列で追ってみると、米国の地方経済がどのくらい爆死しているか(今なお噴火している)よくわかる。日本と違って、信金信組農協漁協クラスのものまで含んでいるから数は多く見えるのだが、今なおそのピークは収まっていないということがおわかりになろう。

2000年:2件
2001年:4件
2002年:11件
2003年:3件
2004年:4件(2005〜2006年:なし)
2007年:3件
2008年第1四半期:2件(1月:1件、3月:1件)
2008年第2四半期:2件(5月:2件)
2008年第3四半期:9件(7月:3件、8月:3件、9月:3件)
2008年第4四半期:12件(10月:4件、11月:5件、12月:3件)
2009年第1四半期:21件(1月:6件、2月:10件、3月:5件)
2009年第2四半期:24件(4月:8件、5月:7件、6月:9件)
2009年第3四半期:50件(7月:24件、8月:15件、9月:11件)
2009年第4四半期:45件(10月:20件、11月:9件、12月:16件)
2010年第1四半期:16件(1月:15件、2月:1件)

地域別に見ると、イリノイジョージア、フロリダ、カリフォルニアが他を圧倒している。他にはワシントン(州)、テキサス、ミネソタミズーリ、ミシガンなど。
(爾後更新:補足)
日本と比べて件数が多いもうひとつの原因ですが、いわゆる「非遡及型融資」が多いために、借手側が払えそうになくなったらとっとと物件を渡して「踏み倒し」に入るために銀行側の負担が増えるという事情もあろうかと。日本のガチガチに抵当+保険(+連帯保証)をつけるやり方というのも、それはそれで債務者を追い込む要因ではあるのですが(自殺率の増加もこのあたりに)、「踏み倒し」+「治安の悪化」(数億丁の銃がある)というのもそれはそれでまた。