「右派」の最大の弱点とは?

佐藤守氏の9月16日付blogに興味深いことが書いてあった。

70件を超える読者各位のやり取りを読んだが、「だから保守派は自滅するのだ」と痛感した。みんな安倍総理に大きな期待を寄せて、信じていたが故に、突然の退任劇に戸惑いを隠せない。そして「仲間内で(勿論意図的に工作してきている読者もいるかもしれないが)不満を叩き合う」。戦後の「保守と革新」の戦いそのままである。(中略)
私に言わせれば「共産主義思想シンパ=以下“左派”と表現」は鉄壁の「団結」を示し、対する「自由主義・民主派=以下“右派”と表現」がやがて空中分解するのは、勿論「工作員による謀略」もあるが、「俺が俺が」という過剰意識が組織の団結を弱体化している、と見ている。つまり両派の違いを簡単に言うと、「左派」は、内部でおぞましいほどの権力闘争を繰り返しているものの、外部に対しては一切これを隠蔽し、一致団結してこれを粉砕する努力を傾注する。そしてその根底には、組織を支配する「恐怖政治」があるのだが、他方、「右派」の方は、自由であることをいいことに、強制的な指導力を発揮するものがいない。発揮しようものなら「全体主義的だ」と非難され、首を挿げ替えられる。自由であるが故に「自己中」で、他人の意見には耳を傾けず、「俺が俺が・・・」で組織を潰す。中には、組織内での亀裂を、外部にリークして自己の権益?を守ろうとする輩もいるという。

「仲間割れ」が多いのは、こういう理由だったのかと、納得。
小林よしのり「さらばだ 個の連帯は 幻想だった」という台詞を吐いて、薬害エイズ運動から身を引いたことを思い出す。
結局この手の運動というのは、「自由」を標榜しつつ、その実「自己主張」の激しい人間が、それを腐らせていくということか。残念ながら、自分はこれに対する、積極的な答えを持っていない。申し訳ないが。