新所沢パルコに見る「モール」の源流

http://10plus1.jp/monthly/2010/10/2.php
3日前に「翔んで埼玉」査収のために新所沢パルコを現地指導したのだが、「パルコ、セゾン的なるものと現在のショッピングモールの違い」を読んでもう一回見て回ろうと思った。


新所沢パルコ (ガレリア) 下は自由通路になっており、規模は小さいがその後の光が丘IMAや東戸塚オーロラモール(西武百貨店)などにつながるデザインである。ガレリアの中はこのような感じとなっており、狭い中で空間をうまく活用しているのがわかる。開店当時(1983年)は、30代の若いファミリーが多かったというが (現に駅周辺には大規模マンションが多い)、子供を連れてちょっと回るにはちょうどいい大きさといえる。巨大ショッピングモールだと下手に迷子になると困るし、また歩く距離も馬鹿にならない。

そう考えると、同店のデザインはその後の店舗設計に大きな影響を与えたといえる。その後は大店法の廃止による店舗の大型化、駐車場完備が当たり前という今の御時世からすると若干見劣りする面があるのは事実であるが、西武百貨店所沢と競合する関係にありながらも今なお店舗が健在なのはそういう理由よるのだろう。だとすれば、藤村龍至の言うように「それこそ日本では、すでにパルコが振り返るべき対象になっていて、当時のクリエイティヴィティを検証することがいま重要かもしれませんね」という言葉の意味は重い。