http://d.hatena.ne.jp/SY1698/20140728 のつづき。
除草作業をいまなお名鉄が実施するのに違和感を覚えたのは前に書いたが、廃止後10年経過しているにもかかわらず線路も撤去されずに残っているのにはいかなる理由があるのだろうかと、三河広瀬駅*1と西中金駅*2の駅舎部分の不動産現在事項証明書を取得したところ、いまなお所有権は名鉄のままであることが判明した。不動産には担保も付された形跡はない。今年になって西中金駅の土地は文筆されたようだが*3、鉄道施設も含めて、鉄橋までも撤去されずにそのままずっと保有され続けるのはなかなか例がない。
これにはおそらく理由があって、近年拡張を続ける「未来の首都三河」のさらなる版図拡大に備えたものと考えるのが自然であろう。事実、枝下町区域まで工場建設は進んでおり、愛三工業・シロキ工業・トヨタ自動車広瀬工場が既に存在する。さらに2027年のリニア開業を見据えた「名豊特急計画」*4が実現する頃までに、さらに市内の集積化が進めばこの「復活」も具現化を増すであろう。豊田市・トヨタ自動車自体は市内の公共交通機関に対して冷淡な態度を取ってはおらず、そうでなければ愛知環状鉄道に「シャトル便」*5を複線化してまで運行しようという流れにはならない*6。こうしたこと以外に、除草コストなどを要する未使用の土地を抱える積極的な理由が見つからないというのが今のところの結論であるが、本件については都市計画等も含めてもう少し調べていきたい。